【建設工業新聞より】
建設キャリアアップシステム(CCUS)のデータを活用した電子申請による掛け金納付が行いやすくなる。建退共の「就労実績報告作成ツール」にCCUSから技能者の就業履歴データを取り込む作業を効率化。現在は被共済者(技能者)を直接雇用する下請事業者が作業しているが、新たに元請や1次下請が下位下請分も一括処理できるよう見直し、多くの下請の事務負担を減らす。9月から運用予定。
この新たな仕組みを利用しようとする場合、あらかじめ現場単位で元請もしくは1次下請のいずれかがCCUSの就業履歴データを一括し取り込むか選択する必要がある。それをCCUSに登録した翌月から利用できる。例えば8月分のCCUSの就業履歴データは9月10日以降に取り込めるようになる予定だ。
建退共の電子申請利用手続きも簡素化。今月から新規の建退共加入者に対し、加入と同時に電子申請専用サイトのログインに必要なIDと初期パスワードを発行する。
建退共とは

建退共(建設業退職金共済)は、事業主が共済金を積み立ててくれ、
将来、建設業界を辞めるとき、退職金として支払われます。
①建設業の事業主が、建設業退職金共済と退職金共済契約をします。
②その事業主が、共済契約者となり、事業主が雇用している建設現場で働く労働者が被共済者となります。
③共済契約者となった事業主が、被共済者である労働者の働いた日数に応じて掛金を納付します。
④その労働者が建設業界を退職した時、建設業退職金共済が直接労働者に退職金を支払います。
国が作った建設業の退職制度
建退共制度は、建設現場で働く人たちのために、中小企業退職金共済法という法律に基づき創設されました。
その目的は、建設業で働く人たちの福祉の増進と雇用の安定と建設業の振興と発展に役立てることをねらいとするものです。
退職金は、国で定められた基準により計算されて確実に支払われることになっており、民間の退職金共済より安全かつ確実な制度です。
制度に関する各種手続きは、各都道府県の建設業協会にある支部で加入できます。
制度に加入している事業主であれば、掛金を納付してもらうことができ、建設業で働いた日数は全て通算され、退職金が支払われることになります。